必殺仕事人V激闘編 1985〜1986ABC/松竹

キャスト
中村主水/藤田まこと
何んでも屋の加代/鮎川いずみ 組紐屋の竜/京本政樹 鍛冶屋の政/村上弘明
壱/柴俊夫 弐/梅沢富美男 参/笑福亭鶴瓶
せん/菅井きん りつ/白木万理 筆頭同心田中/山内としお


第1話「殺しの番号壱弐参」1985.11.15

 主水チーム再結成の起こり、加代がフライングで仕事を受けてしまうが主水の拒否に遭い期日を守れず、闇の元締の制裁が下る場で主水が参加を諾う運び。この後、彼らにちくちく接触していた元丁子屋配下の殺し屋たちが現れ、スタンスが決められる。
ターゲットは北町奉行、旗本の部屋住みだった男の、名家へ養子に入る際の「身辺整理」が恨みの筋。今また町奉行から若年寄に出世するにあたり、切って捨てた金づるの葬儀の場が仕置の舞台となる。

ロケ地
・登城する北町奉行、姫路城菱の門。尾行していた竜が仰ぐお城は姫路城天守。老中が神尾主膳に身辺整理を言い渡す城内の座敷、障子の外にのぞく甍は東福寺
・神尾の金づるの商人が消される屋形船、広沢池(お仙の死体が運び込まれ心中を擬装されるのを見ている政が駆け抜けるのは東岸)
・見聞きしたことを竜と加代に告げる政、東福寺通天橋
*神尾に森次晃嗣、お仙(元芸者・千代菊)に赤座美代子、金蔓の商人に藤岡重慶。


第2話「大仕事!大名殺し」1985.11.22

 拝領妻を母に持つ大名の御落胤はきっちり歪み、ご乱行は無差別殺人にまで及ぶ。的はもちろんこの男、依頼は母から。病弱な世子に代わって狂気を孕んだ青年が世継に決まりお国入りの道中、仕事人たちは総出で仕留めにかかる。

ロケ地
・井戸が封鎖され仕方なく川で用を足す市民たち、桂川か(河原は礫、土手は重機で造成したような感じ)
・松倉藩江戸留守居役・久坂邸、妙心寺大法院(画面右端に大龍院の塀がちらり)
・仕事料の交渉で壱に押し切られる加代、広沢池西岸汀に船(見ていて笑う主水は観音島)
・お国入りの「若様」一行がゆく道、妙心寺大法院(久坂邸)大庫裏脇路地(南望)大庫裏脇クランク(西へ入ってゆく)北嵯峨農地(陵前〜大沢池堤際の畦道)。一行は府中泊と主水らに告げる政、広沢池北岸汀。
*狂気の若様に富家規政、養親の留守居役に島田順司。無差別殺人は井戸に毒、38人も死ぬ騒ぎで毒チェック用の金魚馬鹿売れ。


第3話「大難関!大奥女ボス殺し」1985.11.29

 姪のライバルの腰元を密殺したお局さまがターゲット、困難さを意に介さず受けてしまう加代。弐が乗り気で、はじめ退いた主水らは引きずり込まれる。奥向きの愛憎劇はあっさり、大奥に潜入しての仕掛けがテンポよく描かれる。

ロケ地
・江戸城イメージに姫路城天守を幾つか異なるアングルで。
・壱弐参と書いた幟を持ってはぐれメンバーを探し回る加代、参が店を出していた縁日に行くも不在、北野天満宮本殿裏手に屋台あしらい。
・市中へ用を足しに出てくるお女中をナンパする弐のくだり、七ツ口を経て出てくる城門は彦根城天秤櫓(チームが畳職人に化けて入るのも同所)
・弐に大奥のことを喋ったお女中の死体が上がる水辺、広沢池東岸(ツナギの場面には葦原が使われる)
*畳替えの日を利用して白昼仕掛ける設定、主水らの床下潜入は些か安易なるも、帰り際伊賀者を大胆に殺る弐に注目、踊りもたっぷり。壱と参は不在。


第4話「顔と態度で損した親分の一生」1985.12.13

 タイトルの、どんな顔よの親分は遠藤太津朗。にこやかに子供に話しかけると泣かれ道を歩くと人に避けられ、これっぽっちも悪気はなく堅気の衆の役に立ちたいのにと加代に愚痴るさまが大笑い。依頼者はこの吉蔵、佐渡金山へ身売りして金を作るまでの恨みは、民の尊崇を受ける偽善者の侠客に向けられていた。

ロケ地
・忠治ばりに山に籠る仁吉の小屋、下鴨神社糺の森池跡にセット。
・闇の会へ急ぐ加代が走る路地、相国寺大光明寺南路地(南側の塀越し)。仕事をとるため工作するのは法堂基壇や鐘楼(このあと中へ入っていく→闇の会)
・伊香保へ向かう仕事人たち、北嵯峨農地か。
・代官が「横流し」の米の荷を襲う仁吉たち、下鴨神社河合社脇。仁吉に貰ったその米を分配する村人たち、鳥居本八幡宮
*仁吉は河原崎建三、痛快時代劇ではしょっちゅう被害者なのでさすがに「善人面」がよくお似合い。悪代官は五味龍太郎。*国定忠治もじりは遠藤太津朗が船で伊香保を去る際に唸ってくれるほか、当地を去る主水が「代官と刺し違えて死んだ義民の大親分」の墓を見たりしている。


第5話「りつの家出で泣いたのは主水」1985.12.20

 依頼の的が女三人で楽な仕事と舐めてかかるとタイヘン。てんでに銃をぶっ放す危険な女たちに加え怪しの異人、助っ人二人(壱と弐)を呼んで少ない仕事料からぼったくられる。

ロケ地
・加代が「壱」と書いた凧を揚げる神社、北野天満宮本殿裏手。そこに通りかかった依頼者と話すのは参道(灯籠、石畳)
・依頼者の長崎時代の回想、女房と仲間の女に落とされた崖、保津峡落合落下岩


第6話「加代、丸坊主になる」1985.12.27

 的は生き仏と崇められる大僧正、叩けば出る埃は思いきり生臭。「依頼者」の子供は、元締が拾っていた尼僧の生んだ子という情話もついている。

ロケ地
・闇の会に遅刻した加代が走る路地、相国寺大通院西路地。入るのは鐘楼
・人々が生き仏と誉めそやすなかを行く隆顕僧正の輿、仁和寺参道。人の波の外であれが的と竜に金を渡す加代のシーンでは相国寺方丈塀際にスイッチ。僧正の輿が入ってゆく大門、仁和寺二王門(表側から)。秋月尼の忍性院、相国寺大光明寺門〜前庭。二王門は夜に雲水が詰めて警戒していたり、相国寺方丈の塀は政の潜入の際にも映る。この潜入で僧正の建徳寺と忍性院は回廊でつながっていて好き者たちを導く仕掛けと知れるが、その回廊は妙顕寺本堂脇回廊と裏手の方丈へ行く回廊を使用、後で出てくる赤子を連れて逃げた尼僧が殺される三叉の石畳も妙顕寺と思われる。その尼の塚は不明。このほか、仕掛の段では上記の寺がめまぐるしく入れ替わり立ちかわり使われる。加代がツナギの文を外へ放るのに大光明寺中仕切前や、竜が好き者のご婦人と尼寺へ入る大光明寺南通用門や、雲水を倒す政が法堂基壇にいるかと思えば、仁和寺二王門から壱が建徳寺へ入ってゆくといった次第。


第7話「主水、正月もまたイジメられる」1986.1.10

 落ち目のヤクザは闇の会に頼んで失地回復を図るが、「三代目」が単身斬りこむのを阻んで自身が乗り込み、敢無い最期を遂げる。依頼は正月行事に乗じて派手に遂行される。

ロケ地
・加代が竜に仕事が流れた件を話す縁日、今宮神社境内(竜が店を出しているのは高倉脇坂の下)
*梅若一家にただ一人残った子分の「おいちゃん」は原哲男、背の彫物に皺の寄ったショボいオヤジが「三代目」を叱り飛ばす侠気が泣かせる。三代目は嬢ちゃまで、ドライに物事を割り切るイマドキの若者設定、しかし捕まった仲間を見捨てておけず単身カチコミ決意の潔さや、政に甘える可愛さが出色。*おいちゃんに関わっていた参が仕事に加わる。お蝶を止める際の口調がコワい。


第8話「初夢千両殺し」1986.1.17

 京の闇の会から来た大口の仕事、的も謎めき依頼者もどこかヘンな一件はやっぱりカネにならず、千両は夢と消える。

ロケ地
・京へ向かう竜が休む茶店、谷山林道分岐道。主水が盆栽の「駕籠」を従えゆく道、桂川松尾橋下手右岸堤。主水が盆栽に水をやる山道、谷山林道分岐道ピーク際。
・京イメージ、東寺五重塔三条大橋を合成。
・京入りした加代がゆく道、仁和寺御室桜林際参道・背景に塔。その加代に偽の使いが声をかける門、仁和寺中門(二王門バックの見返りもあり)
・迎えは敵の一味と協議する仕事人たち、今宮神社境内(この後もツナギはここ。楼門傍や稲荷社前、高倉前等)
・暗殺された京の闇の会メンバーの死体検分、嵐山公園中州下手右岸河川敷(栗石敷き)
・錦堂が雲水の「六角」にツナギをとる橋、中ノ島橋(雲水の六角は橋の下)
*弐が参加、ターゲット誘き出しに梅川菊之丞一座の興行を使い、舞台裏で仕置が進行。京の闇の会元締に江幡高志、姉三六角蛸錦のヘッド・錦屋に牧冬吉。


第9話「せん、むこ殿をイビる」1986.1.24

 的は火盗、悪辣な長官は父の命乞いをする人妻を弄ぶ。仕事料を作るため、その女は盗み屋なる稼業を働いていた。

ロケ地
・髪結いのおこうがツナギの赤い御籤を結ぶ梅、北野天満宮祠前。加代のツナギの絵馬を見る参も北野か(絵馬の柄は牛)
・火盗役宅から帰るおこうが通る道、北野天満宮本殿裏手。
・盗み屋が金の仏像を取り返しに入る久遠堂寺(「くえんどうじ」の字自信なし、九円か九縁かも)妙顕寺本堂(床下から侵入するのでお堂の基壇亀腹脇を通る)
*おこうに音無真喜子、火盗改長官に岩尾正隆。盗み屋は質屋から大工道具を持ち出すなど、小口の人助け稼業の模様。*壱の差し金ではじめ仕事からハブられ平静を装いつつムキーの主水が笑える。


第10話「主水雀の丸焼きを食べる」1986.1.31

 仕官を餌に浪人を誘い込み虐殺して遊ぶ悪逆非道の輩は、御三卿・田安の殿様。はじめ手がけた仕事人はあっさり失敗、その後政が親しくしていた浪人一家が蹂躙されるにおよび、手強い相手と知りつつ主水らは向かってゆく。

ロケ地
・田安邸、東本願寺内事門。邸内の御猟場で行われる人間狩り、下鴨神社池跡付近〜鳥居本八幡宮(舞殿に家伝の甲冑が置かれている)
・仕事帰りの相楽浪人を挑発し仕官の話をしてゆく田安の殿様、金戒光明寺石段
*相楽浪人は本郷直樹、妻女は山本ゆか里、田安の殿様は藤木孝。*壱が参加、惨劇を見ていた彼は今回上乗せを要求しない。


第11話「加代、何でも屋婆さんに驚く」1986.2.7

 67歳にして春をひさぐおぎん婆さんの依頼を受ける加代。仕事料の少なさと相手の手強さに退くメンバーを、夜鷹が二両作るには333回の営業が要るのだと説いてまわる。

ロケ地
・自分のため叩刑に遭った政に詫び身の上を話すおぎん婆さん、広沢池(西岸か、水無く水脈が見えている)
*的は婆さんの亭主をハメた同僚と、グルで凄腕の北町同心。北町一の遣い手には主水と壱二人がかり。*おぎんは初井言榮。


第12話「頼み人は津軽のあやつり人形」1986.2.14

 上野の森で評判をとる芝居は「本当にあった話」、政道批判ではなく、行方知れずの恋人が来てくれるかもしれないというささやかな望み。事が知れて困る奴輩は哀れな兄弟の始末を即断するが、依頼はとうに出されていた。

ロケ地
・はじめお化けが出ると噂の上野の森、大覚寺五社明神大沢池北西畔。役者も入れてフルに演じるくだりでは、舞殿や祠をうまく使って見せる。芝居を遠目に眺める津軽藩士は放生池堤
・ツナギの凧を揚げる加代、中ノ島橋
・馴染みの敵娼に芝居の女は自分と聞く壱、広沢池観音島(水無し)
*見どころは芝居に用いられる、思わず動きに見入ってしまう見事な人形。製作者の辻村ジュザブロー氏自ら兄の喜太郎を演じ「おしの」人形を操る。


第13話「主水の上司人質になる」1986.2.21

 父母の仇の賊を殺してとの依頼、手がかりは賊の鼻歌と腕の傷のみ。謎解きは主水の調査であっさり判明、牢にいる二人を殺る困難は佐渡送りの護送でクリア、お話の中心は田中さまを人質に立て籠もる賊の段。

ロケ地
・賊を熊谷宿へ護送の街道、北嵯峨農地畦道(吹雪、鳥かごに田中さまを入れて帰る戻り道は晴れ)。賊の仲間が出て田中さまを人質にとる林は付近の造園業の敷地か。連れ去られる田中さま、広沢池北西岸林間。
・事後、依頼者の娘がゆく道、北嵯峨農地・大沢池堤際(遠景に心経宝塔)
*仇の賊二人、浜田晃と五味龍太郎で凶悪。


第14話「せんとりつ不倫する」1986.2.28

 力仕事をして絵師の夫を支える健気な女房、かつてDV亭主に絶望し自死するところを救われた女は、そのまま絵師の妻となり幸福に暮らしていた。その絵師は展覧会出品に向け精励、それを息子のために阻もうとした骨董屋あり手先がやって来るがそのチンピラは当のDV亭主で、重婚だと脅されてしまう。

ロケ地
・不倫ネタの黄表紙で大儲けを企み買い込んだものの自分が没頭して読み耽る加代、凭れているのは楼門か(中に神像、仕事前のツナギも同所か)
・十年ぶりの夫婦だとねちっこく持ちかける長次、大覚寺天神島。無体に及ぶところ壱が邪魔するのは護摩堂
・お峰の回想、身投げするところをスケッチ中の重春に助けられた断崖、保津峡落合落下岩
・お峰が働く普請場、大覚寺大沢池北岸汀。
・不倫カップルの土左ヱ門(本筋に無関係)を見てあれがなれの果てと囃す民衆、桂川松尾橋上手右岸・中州流れ込み汀。
*仕事の期限が切迫しているので裏とりは「壱が見ていた」で瞬時に終わる。


第15話「主水、卵ひな人形をこわす」1986.3.7

 蔵にいっぱい集めたのを眺めるのが至福という、雛人形フェチの大身旗本。妻を早くに亡くした人形師は、遺言を守り嫁ぐ娘に一世一代の作品を持たせようと励むが、その雛が旗本に阿る悪徳商人に狙われてしまう。

ロケ地
・父も許婚者もワルに殺され放心した娘に雛を届ける加代、嵐山自転車道
*「卵雛」は田中さまが手慰みに作る「手芸」。旗本の接待には「人間雛」なる悪いお遊びもあり、職人の娘も女雛に仕立てられ毒牙にかかる寸前の寝所に主水。


第16話「主水、クモ男を捕り逃がす」1986.3.14

 年老いた義賊の哀話、かつて彼の女房を死に追いやった男に再びハメられ、刑場の露と消える。闇の会に乞うも叶わなかった願いは、彼が情けをかけた娘によって果たされる。

ロケ地
・女房の祥月命日だと享年の数の灯明を上げる茂平次、化野念仏寺
・茂平次の別邸、大覚寺望雲亭
*クモは茂平次が壁を伝って侵入るさま、政に鍵と道具を作らせる場面もある。茂平次は村田正雄、殺しの的の吉原の元締は牧冬吉。


第17話「江戸の空にハレー彗星が飛ぶ」1986.3.21

 欲深い上に手前勝手が過ぎる富商を始末、わがまま息子がいじめの大将だったり、言い寄られていた加代が大名暮らしをあきらめて仕事にする逸話が散りばめられる。

ロケ地
・彗星に惑う民衆に空気を売りつける加代、露店は北野天満宮本殿裏手。
・三吉を集団でボコるも反撃されるや一発で参るお坊ちゃん、広沢池東岸
・元締に異例の処置を願い出る加代、下鴨神社糺の森
・信州へ発つ三吉を見送る政、北嵯峨か(丘の上の一本松)
*ハレー彗星は中村家コント等に使われる程度で、天変地異は地震だったり。


第18話「主水、お嬢様に振り回される」1986.3.28

 遊ばれただけのお坊ちゃんは相手に縁談と聞き逆上し怒鳴り込むが逆に殺され、というだけでも酷いのに上乗せの因縁。残された母が夜鷹にまで身を落し作った金は闇の会へ、恨みの筋は息子と夫と父母の分。

ロケ地
・仙之助が道場を抜け出して武蔵屋の娘とデート、北野天満宮本殿裏手。
・娘のことで武蔵屋へねじ込んだチンピラが金の配分をしていると怖い筋が出てきて始末されるお堂、大覚寺護摩堂
・加代がお嬢様養成講座を開く寺(?)相国寺大光明寺
・武蔵屋の娘が仙之助を呼び出す出合茶屋、亀山公園裾・見返りの構図では嵐峡が見えている。
・武蔵屋の娘をつける仙之助の母、娘が遊び相手に金を渡すのは中ノ島橋下。
・武蔵屋に乗り込んだ仙之助が用心棒に連れ出され自刃を装い殺されるのは大覚寺五社明神舞殿前。
*放送当時萌した風俗をカバー、世はこのあとバブル突入。


第19話「主水、羊かんをノドにつめる」1986.4.18

 富商の奸計に落ちた人足は、己の首にかかった賞金を仕事料として闇の会に。はじめ相手にされないが、逃げ込んだ先が政の家で裏事情は仕事人たちの知るところとなる。

ロケ地
・問屋場の人数が出て助五郎の人相書を張り出しているのを「摘発」する主水のくだり、金戒光明寺(お役目で市中に出るも団子買い食いの主水は三門下、人相書の立札を立てている衆が石段下に見えている。手下と主水の間に割って入り、「助五郎に殺された」昔馴染みの墓に導く天狗屋は黒谷墓地)
・天狗屋が語る仲間二人と強力をしていた街道筋、谷山林道
・天狗屋に忍び込むも用心棒に斬られ追い詰められた助五郎が落ちる橋、中ノ島橋
*助五郎は丹古母鬼馬二、天狗屋に睦五郎、用心棒は小峰隆司。


第20話「主水、健康診断にひっかかる」1986.4.25

 髪降り乱し恨みの形相凄まじい丑の刻参りの女、人形に壱弐参とあり目撃した参は大いに恐れるが、的は別。悲願果たせず返り討ちに遭った女絵師の恨みの筋は、参に託される。

ロケ地
・参が女絵師・春草の丑の刻参りを目撃するやしろ、鳥居本八幡宮。春草を尾行する参、中ノ島橋(橋上〜橋下河川敷←参が声を掛けモデルを依頼されてしまう)
・招きを受け松倉藩邸へ入る春草の駕籠、大覚寺大門。通されて殿様に肖像画を依頼される座敷は相国寺方丈座敷・襖を開け放った背景に法堂大屋根。殿様に絵を届けた春草が、呼ばれて来た医師・玄徳と行き会う廊下、相国寺方丈前縁
*女絵師の恨みは、瀕死の父を診ず変態殿様の宴を優先した医師と殿様周辺に向かう。春草は大塚良重、人体さんがお好みの変態殿様に遠藤征慈、医師は溝田繁。


第21話「せんとりつ、酔って暴れる」1986.5.2

 好き者が集うピンクサロンにいる蓮っ葉な女は、手玉に取った男を破滅に追いやるかと思えば、竜に純情したり。その正体は夫と子の仇を狙う烈女、恨みを報ずること叶わず散った女の遺志は、闇の会にかけられる。

ロケ地
・桜花のもとそぞろ歩きのおるいが竜に鼻緒をすげて貰う茶店、大覚寺大沢池堤
・おるいがハメた正三郎が縊死体で見つかる明神境内、大沢池畔。
・おるいが香川屋の手下を絞めた組紐を当人に示す壱、不明(曲折したランダムな石段)
・おるいの回想、夫の便りを腹の子と待っていた幸せが一気に突き崩される丸亀の浜、琵琶湖西岸松原。役人に突き出してもいいとおるいが言い、ガラじゃないと壱が答える竹林、不明(竹林の中に低い塀/小柴垣の間に石段)
・闇の会で仕事を受けてきた加代が主水に金を渡す橋、中ノ島橋(橋下の主水に投げ落とし)
*おるいは芦川よしみ、ピンクサロン経営の香川屋は内田勝正、つるむ火盗改は五味龍太郎。


第22話「せん、女ひとり旅する」1986.5.9

 壱の過去が出てくる哀切なお話、事件も彼の境遇にリンクしたもの。依頼者の老母と壱の交流が泣かせる。

ロケ地
・壱の夢に出てくる、母と離されてしまった渡し場、罧原堤下汀
・川船奉行が船底に娘を隠した若松屋の船を「見過ごす」船番所、罧原堤下河原に柵あしらい。・旅の途にあるせんの駕籠がゆく街道、松尾橋下手右岸堤。ツアーで回る寺、不明(短いステップ・門を挟む形に出た狭間・中は方形のお堂、仕舞人や円月殺法で出たのと同じ)
・駿河屋のばあや・お幸の回想、子と離された甲斐・荒川の渡し場、罧原堤下汀
・若松屋が娘をさらうため企画した船遊びの船が出る船着き、広沢池東岸(船遊びも広沢池で、北岸近くも使われる)
・駿河屋親子の死体が上がる川端、桂か大堰か。
・闇の会に依頼を出したあと、息子を捜す旅に出るお幸、壱が待っているのは保津小橋(お幸を狙う刺客は葦原)。お幸を見送った壱が、主水と加代にお幸が母ではないと告げる道、大堰川堤か(傍らに孤立木)
・竜と政の仕掛けは嵐山公園、竜は中州掘割端で、政は渡月小橋で。
*お幸は福田公子、川船奉行に上野山功一、元人買いの回船問屋に西山辰夫。*壱の名前は「いちのすけ」。


第23話「組紐屋の竜、襲われる」1986.5.16

 竜を父の仇と狙う仕事人の娘、夫に復讐を止められ竜を闇の会にかけるが、加代が猶予を願い出ての調査結果を知り嘆きを見ることに。

ロケ地
・竜がお志津と卯之吉に襲われ刺される蓮華寺境内、妙顕寺本堂前〜回廊周辺。
・重傷を負った竜が隠れ住む小屋、下鴨神社糺の森池跡に小屋セット。
・卯之吉がお志津の父殺しの真犯人に気付き和泉やを問い詰め消される野原、広沢池西岸・柳の大木の下。
・竜が和泉屋を呼び出し決戦の蓮華寺境内も先と同じ妙顕寺、本堂前を和泉屋、仕掛けは回廊で(この際、回廊の奥に「慶中大菩薩」の鳥居がはっきりと確認できる。従って回廊は三菩薩堂と尊神堂の間に渡されていたものということになり、映っている天然木の形を生かした回廊が今は無いことが明らかに)
*和泉屋は有川浩、お志津は黒田福美、卯之吉は阿木五郎、与七(和泉屋の手下)に下元年世。


第24話「主水、上方の元締と決闘する」1986.5.23

 闇の会乗っ取りを企む、上方の元締一派が大暴れのお話。元締の娘とそれと知らず出会い睦む壱、襲撃を政の裏切りと誤解し一時齟齬を来す竜、当の元締とは古馴染みの主水など、見どころがたくさん。

ロケ地
・俄か雨に遭い雨宿りの壱とお景、大覚寺放生池堤(降られた人々が行き交う)護摩堂(壱がお景に迫る)
・二人が衣を乾かす河原、罧原堤下河原(後段のデートでも出る。右岸左岸ともに使用か)
・転がり込んできた仕事人の屍を埋める政と竜、鳥居本八幡宮広場。
・ツナギの凧が絡まった鳥居で拉致されかける加代、大覚寺五社明神。駆けつけた政が上方の仕事人とやり合うのは御殿川河床、加代が騒ぎ立て巫女さんや神官がやって来る橋は勅使門橋
*上方の仕事人の元締は北村英三、娘は沢田和美。


第25話「主水、紫陽花の下に金を隠す」1986.5.30

 不正に気付いた金座役人だが報告を上げた上司もグル、スキャンダルを仕立てられたうえ消される。巻き添えも悲惨な事件は、義妹が苦界に身を沈めて作った金で闇の会に。

ロケ地
・若い娘の身投げに人だかり、保津峡落合落下岩(検分は落合汀)
・平岡に対する企みを聞いてしまい消された踊り子が川に投げ込まれる橋、中ノ島橋(検分は橋下手・中州護岸法面)
*金座の上司は西沢利明、同僚のワルは田中弘史。


第26話「主水、殺しに遅刻する」1986.6.6

 代官と結託した悪徳商人に蹂躙される下総・浦安の漁村、直訴も察知され網元たちは殺されてしまうが、一人逃れた青年は訴状を持って母のいる江戸へ向かう。青年を拾う政、青年の母と語らう壱が描かれる。

ロケ地
・浦安の浜、琵琶湖西岸松原(遠景映り込みは高島の岬と対岸の沖ノ島等)
・浦安で逃げた女郎を壱が引き上げ、死体が検分される浜は広沢池東岸
・朝次が江戸へ向かう道、大堰川河川敷。
*悪徳商人は牧冬吉、代官は岩尾正隆で、強面のあんちゃんは広瀬義宣。


第27話「主水、トカゲのしっぽ切りに怒る」1986.6.13

 悪徳商人とつるむ上役に収賄の罪をおっかぶされる下役の話。苦労して育てた妹に迎えた優しい婿を犠牲にされ、妹自身も仕事仲間も失った女は、闇の会に願いを上げる。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守
・下勘定所、大覚寺式台玄関
・賄賂を受けた件で下役に覚悟を迫る勘定組頭ら、大覚寺天神島
・お藤が参る妹夫婦の墓、黒谷か。
*苦労人の姉に佐野アツ子、なんでも出前屋など企画して加代もたじたじの女傑。勘定所の悪い役人に宗方勝己、有川正治、高並功。


第28話「何でも屋の加代、求婚される」1986.6.20

 母が番頭と再婚したことでグレる青年、彼が加代にコナをかけたことがきっかけで再婚相手の悪辣さが知れるが、その途端悪党どもは正体を現し母子を葬り去る。

ロケ地
・町中でラリっていた紅屋の死体が見つかる水辺、大覚寺天神島
・屋台を引く加代に脅しをかけたあとで真吉と駆け落ちしろと金を出す和泉堂の現当主、今宮神社(東門内側〜稲荷社前と裏手)
・医師・玄斉に阿片中毒女始末の件で詫びる和泉堂、小石川養生所薬園設定の水辺は梅宮神苑か(池に菖蒲が茂る)
*加代につきまとうナイーブな青年・真吉に新田純一。悪党どもは和泉屋乗っ取りは序の口、、養生所流れの阿片を売り捌き巨利を貪る一味。


第29話「主水、まっ青に染められる」1986.6.27

 藍染工房の悲劇、劣悪な労働環境のうえ職人のプライドを踏み躙る安物作りの強要、かてて加えて大奥のお局さまが求める名品を作り上げた途端、独占するためその職人を葬るという無法。父も恋人も殺され悪党に身を汚された娘から、闇の会に願いが上がる。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守。大奥御廊下、大覚寺宸殿回廊
・藍職人の娘が父に恋人を半人前ゆえ駄目と言われ泣きにゆく河原、桂川松尾橋上手右岸汀(中州合流点)
*タイトルは、せん手染めの寝巻が色落ちして体につく主水。藍職人が参考にする紫陽花はハイドランジアなんだけど必殺だし別にいいか。竜の大奥潜入もカルい。


第30話「主水、年上妻にあこがれる」1986.7.4

 かつて際物芸で売っていた芸者は一念発起、幇間のホレ助に常磐津を習い始める。しかし普通の遊びに飽いたお大尽をもてなすため、心を通わす二人は見せ物にされ殺されてしまう。

ロケ地
・ホレ助が鶴吉の上達をお祈りする神社、今宮神社稲荷社
・鶴吉に綱渡り芸をさせホレ助を連れてきてむごい目にあわせる野原、下鴨神社河合社脇。
・壱が仕事料を取りにくる祠、今宮神社合祀摂社(導入は稲荷社の中から、裏手の玉垣ものぞく珍しいアングル)
*鶴吉は風祭ゆき、ホレ助は小米朝。お大尽は堺左千夫で、悪趣味接待を思いつく飛騨屋は芝本正。お大尽が火付けの本人だったり、「年上」要素あんまり関係なかったり、キワキワの見せ物では芸者と幇間の恋部分弱かったりで惜しい。


第31話「加代、究極の美男に惚れる」1986.7.11

 御台所お立ち寄りの栄誉をめぐり、阿漕な旦那がついているほうの料亭は悪謀の限りを尽くす。しかし街道筋で谷底へ落としたはずのライバル店の板前は、記憶をなくしつつも江戸へ帰りついていた。これを保護するのは加代、その気になって彼との新生活を夢見るが、もちろん板前はもう一遍頭を打って記憶を取り戻す。

ロケ地
・七夕の笹採りに出て髭ぼうぼうの男を拾う加代、鳥居本か(竹林に大岩)
・菊水の板前・喜之助が落とされる谷、保津峡落合落下岩(崖道から見上げのアングルも)
・菊水の娘が喜之助の墓前で自刃、墓地へ向かう坂は西壽寺か。
*喜之助は加納竜、松屋をやらせている旦那は藤岡重慶。*「究極」はもちろん美味しんぼネタで、中村家コントに珍妙にして貧相な究極のメニューが。


第32話「鍛冶屋の政、水中で闘う」1986.7.18

 手強い殺し屋集団が主水以外のメンバーを強襲、主水に裏稼業を退かせるのが狙い。早期退職者募集に心が動いたり、敵の首領が依頼者を吐かなかったことで潮時と歎ずるなど、主水の口から終焉を予感させる言葉が出る。殺し屋の中に政の幼馴染がいて、戦わざるを得ない哀話も挿まれる。

ロケ地
・政が鎌を届けに行く農家、民家前畑。その帰り道の田畔、北嵯峨農地。通り抜ける鎮守、鳥居本八幡宮(入口の黒木鳥居から鳥居前に広場、竹林が使われる。お参りに来ていた老夫婦が巻き添えを食うのは石段/後でそれに手を合わせに行った政が健太と話すのは舞殿)
・二人の回想、水遊びの小鳥を助けた川、罧原堤下桂川(水面に公園の並木映り込み/溺れた健太を引き上げる河原は礫)
・女連れでピクニックを装い隠れている竜と接触する壱、流れ橋上手河原(小屋は襲われ炎上、壱の彼女は巻き添えで斬られる。竜が紐を投げるのは橋上から)
・卍組が主水に接触してくる夜道、相国寺方丈塀際、回廊
・闇の会の元締に呼ばれた主水が帰り際ズタボロの加代を見るのは相国寺法堂前。
・卍組と雌雄を決すべく川越へ赴く仕事人たち、政がゆく野道は北嵯峨か(松の根方)。竜がゆく街道、川堤か。加代が壱の操る船でゆく川、広沢池か(流れはなく水が濃い緑)。主水がゆく道、広沢池東岸
・健太と対峙する政、中ノ島橋(夜間撮影、向き合う二人は橋下手から側面のアングルもあり、堰堤下の流れにライトが当る。この後組み合い二人してドボン、プール撮りのあと再び堰堤下に)
*健太は内藤剛志。*決戦、壱と竜が大人数と立ち回りは「隠亡堀」でよく見る、浅い流れの葦原セット。


第33話「主水、裏ワザで勝負する」1986.7.25

 闇の会を乗っ取った上方の仕事人たちの的は、主水の新しい上司。主水の意志が示されるや、上方勢は竜や政たちをお尋ね者に仕立て上げ追い立てる。

ロケ地
・小堺の密偵が殺される夜道、大覚寺護摩堂前〜放生池堤石橋
・翌朝の見分は放生池堤、小堺が殺されたのは自分の密偵と打ち明け巨悪を倒すと宣言する墓地、化野念仏寺石仏群内陣。
・竜が探りにゆく元老中・松平伊予守邸、大覚寺大門。その帰り昼を使う竜に襲いかかる上方勢の女仕事人、金戒光明寺三門。その場から逃げた女を尾行する政、金戒光明寺極楽橋中山邸門(天満屋寮)
・天満屋(上方の元締)と会う主水、マジ海の岩場・不明。その帰りの主水をつかまえ小堺の密偵が託した書付を見せる壱、不明(神社境内、丹後か)
・主水を騙って呼び出された小堺が暗殺される祠、大覚寺天神島祠脇。
・小堺の墓(主水が妻女に仕事料を託される)、マジ海の際・不明、セットか有り物かストゥーパ様の石塔が見える。
・手配がかかり逃げまどう主水チームの仕事人たち、政が隠れるのは大覚寺御殿川河床(勅使門橋を捕り方が走る)
・伊予守と取引の主水、下鴨神社二の鳥居(主水の背後に楼門が浮かぶ)
*天満屋は島田順司、伊予守は神田隆、小堺は藤堂新二。*最後のツナギでは別れの言葉が出るが、シリーズお得意のメンバーのその後は無く、盛り場をゆく主水のみ。*参、姿見せず。


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