怪談 累が淵

安田公義監督作品 1960.6.26大映


キャスト
皆川宗悦/中村鴈治郎 豊志賀/中田康子 お久/浦路洋子 深見新五郎/北上弥太朗 お園/三田登喜子 民之助/島田龍三 深見新左衛門/杉山昌三九 橋十郎/東良之助 甚蔵/市川謹也 吉松/須賀不二男 三右衛門/寺島雄作

 累ねの因縁を絞り込み、シンプルな筋立てで豊志賀と新五郎の悲恋ばなしに仕上げた一作。

 掛け取りに出向いた鍼医の宗悦は、払う気のない旗本・深見新左衛門に返済を迫り、無礼とばっさり斬られてしまう。下男に金を握らせ死体を始末させる新左衛門だが、妾が宗悦に見え惑乱し斬ってしまい自身はその場で卒中を起こし頓死。下男のほうは死体の入った葛籠を捨てに累ヶ淵まで来たところで金目当ての妾の情夫の手にかかり、絶命するところへ家出中だった若様の新五郎が通りがかり「葛籠が」と言い残すのを聞く。ここまでが因縁の起こり、以降は次代の若者たちに悪縁が降りかかるメインの筋に。

 剣術修行から戻った途端に父の死を見た新五郎は無頼の徒と成り果てていたが、富本の師匠として名を馳せていた宗悦の娘・豊志賀の危難を救ったことで彼女と深い仲となる。関係直後から豊志賀は新五郎に異常な執着を見せ、弟子のお久が彼と話していただけで妬心を起こす。新五郎に追い縋った豊志賀は転んで顔に傷を負い、新五郎は見捨てずよく世話するものの一旦火がついた疑念は去らず燻り、宗悦の亡霊が誘導する悲劇に落ちてゆく。

*ロケ地は、佃一家にやられた甚五郎が深見のダンナの助けを求めに走ってくるくだりで、新五郎の屯する茶店が大覚寺大沢池畔にあしらわれた程度であとはほぼセット。


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